仕入れ担当者の第一線から見えてくる経験と勘の世界
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仕入れ担当者の第一線から見えてくる経験と勘の世界

2024.07.18

雑貨業界の仕入れには、データだけでは測れない要素があります。新商品の成功を左右するのは、消費者の心をつかむ「物語」と「体験」、そして仕入れ担当者の「経験」と「勘」です。しかし、この世界は常に変化し、新たな課題を突きつけてきます。

目次

動画時代の商品情報

動画時代の商品情報

現代の消費者、特にZ世代は動画から情報を得ます。商品の使い方、見せ方、そして生活の中でどう輝くのかを、瞬時に理解できるからです。テキストや画像は、強烈な見出しや魅力的なコピーがない限り、読まれません。動画は情報処理の手間を省き、イメージを直接伝えます。

例えば、キッチン用品の乾燥ラックの場合、テキストでは「お皿8枚、コップ何個」と読み解く必要がありますが、動画なら一瞬で理解できます。白Tシャツも、単体では魅力がありませんが、コーディネート動画で「かわいい」と思えば購入につながります。

この変化は、広告費の高騰と相まって、仕入れ担当者に新たな課題を突きつけます。SNSの動向を常に監視し、流行の兆しを見逃さないことが求められるのです。

SNSの罠と展示会の限界

SNSの罠と展示会の限界

しかし、SNSで話題になった商品を仕入れても、すでに手遅れかもしれません。マスコミが取り上げた時点で、ブームは終わりかけています。「だんご3兄弟」の雑貨は、大量生産されたものの特価品の山となりました。

一方、展示会も新商品発掘の場としては限界があります。大企業のブースや人気ブースには「うま味」がありません。むしろ、小さな「1コマ」のブースに面白い商品が隠れていることがあります。しかし、これも稀です。結局、仕入れ担当者は自分の経験と勘に頼らざるを得ません。

仕入れ担当者の経験と勘の力

仕入れ担当者の経験と勘の力

経験豊富な仕入れ担当者は、メーカーの動向から流行の兆しを読み取ります。例えば、多くのメーカーが突然「カキ(牡蠣)」のグッズを案内し始めたら、それは何かの情報を掴んでいる証拠です。メーカーは血眼になって情報を集めているのです。

しかし、経験と勘も時に裏切られます。コロナ禍でマスクを大量仕入れ、数千万の売上を上げた企業も、欲を出して仕入れ続けたら大量の不動在庫を抱えました。「止め時」を見極めるのも、仕入れ担当者の仕事です。

隠れた人気商品

隠れた人気商品

一方、マスメディアや SNS では目立たないのに、じわじわと人気を集める商品もあります。例えば、子供向けのお菓子「セボンスター」は、おまけのアクセサリーがコレクション性を持ち、長年売れ続けています。

北海道の鳥「シマエナガ」のグッズも同様です。10年前からじわじわと人気が高まり、今やブームです。北海道の固有種を扱うグッズは意外と売れるのです。実際、百貨店の一角に「北海道館」が常設されるようになりました。

しかし、ブームになると終わりも近いのです。シマエナガのグッズも、今後は人気が下火になる可能性があります。

仕入れの秘訣

仕入れの秘訣

優秀な仕入れ担当者は、商品自体だけでなく「売り方」までイメージできなければ仕入れません。また、「空気を売らない」という原則があります。ぬいぐるみや傘など大きな商品は送料がかさみます。同じ送料なら、100個送れる商品と5個しか送れない商品では、前者の方が有利です。

理想は、特定のターゲットにファンを持つ複数のブランドを展開すること。不特定多数に広めるのではなく、コアなファンを持つブランドの方が長続きします。

まとめ:仕入れの芸術

まとめ:仕入れの芸術

雑貨の仕入れは、データと勘のバランスを取る芸術です。SNSや展示会の情報は重要ですが、それだけでは不十分です。経験豊富な仕入れ担当者は、メーカーの動きや隠れた人気商品を見逃しません。

しかし、最大の難しさは「止め時」を見極めることです。ブームに乗り遅れず、かといって欲に目がくらまず、次の流行を探し続ける。これが仕入れの真髄です。

こうした中、エンサーモールには新たな可能性があります。「今から流行りそう」な商品ランキングを提供できれば、仕入れ担当者の強力な味方になれます。ただし、予測が外れるリスクもあります。

エンサーモールのような新しいプラットフォームが、この難しい仕事を支援できる可能性があります。仕入れの未来は、テクノロジーと人間の勘の絶妙なバランスにあるのかもしれません。

(本記事は株式会社R様協力のもと制作しております)

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