仕入れサイトとは、インターネットを通じて商品の仕入れができるWebサイトやプラットフォームのことです。インターネットさえあれば、24時間いつでもどこからでも、PCやスマートフォンを使って仕入れができます。

従来、小売業者は、対面や電話、FAXなどを使って卸売業者から直接仕入れを行っていました。よい関係性を構築すると安定した仕入れができる一方で、「取引に時間がかかる」「長年の付き合いから仕入れ先を切り替えにくい」というデメリットがあります。

一方、仕入れサイトを使うと、既存の取引先との関係を維持しながら新しい仕入れ先や安価な商品を探すことが可能です。また、卸売業者とつながりがないネットショップ運営者や小規模EC事業者も簡単に仕入れができます。

ここからは、仕入れサイトで可能なことと利用時の注意点を解説します。　

仕入れサイトで可能なこと

仕入れサイトで可能なことは、大きく分けて次の3つです。

仕入れ業務を効率化できる
商品の検索性が高まる
仕入れと同時に商談や在庫管理ができる

仕入れサイト「encer mall（エンサーモール）」の機能をもとに、仕入れサイトを利用するメリットを見ていきましょう。

仕入れ業務を効率化できる

仕入れサイトを利用すると、PCやスマートフォンから簡単に仕入れができるため、業務を効率化できます。

encer mallでは、チャット形式で卸売業者とコミュニケーションを取ることが可能です。やり取りの履歴が残るため、電話に対応したり電話を受けながらメモを取ったりする必要がありません。また、FAXで受注する場合はFAX用紙を管理しておく必要がありますが、こちらの作業も不要になります。卸売業者とのコミュニケーションにかかっていたリソースを軽減できるのです。

また、仕入れサイトなら24時間いつでも利用できるため、卸売業者の営業時間を気にせず発注をかけられる点も便利です。

商品の検索性が高まる

仕入れサイトでは、カテゴリやキーワード、価格帯などから商品を検索できるため、紙のカタログや商品リストよりも迅速に欲しい商品を見つけられます。

encer mallでは、キーワードを入力して検索をかけると、写真つきの商品紹介がずらりと並びます。価格も掲載されているため、価格を比較したい場合や安価な商品を探したい場合に便利です。

紙のカタログや商品リストでは横断的な検索ができず、商品を探すのに時間がかかってしまいます。仕入れサイトなら、プラットフォームに登録された大量の商品データからニーズにあわせて商品を絞り込めます。

仕入れと同時に商談や在庫管理ができる

仕入れサイトを利用すると、複数の業者と同時にやり取りができます。結果的に、商品を比較しやすくなり、商談を効率的に進めることも可能になります。

また、受注管理や在庫管理機能を拡張できる仕入れサイトもあり、仕入れ以外の業務の効率化も可能です。

encer mallは、EC業務を一元管理できる「ネクストエンジン」と連携すると、受注管理や在庫管理を自動化できます。両者は以下のように連携され、常に在庫量を最新状態に保つことが可能です。

encer mallでの発注データがネクストエンジンに反映される
ネクストエンジンの出荷データがencer mallに同期される

さらに、ネクストエンジンを活用すれば、複数の仕入れサイトのデータを一元化することも可能です。仕入れから販売までの一連の業務を効率化できます。

仕入れサイトを利用するときの注意点

仕入れサイトを利用するときに注意すべきことを3つ紹介します。

1つ目は、登録した事業者以外は利用できないことです。仕入れサイトの多くは登録制・会員制であり、利用するためには仕入れ業者・卸売業者の両方とも登録が必要です。

仕入れサイトは、登録者を法人に限定したり、厳格な基準に沿って登録事業者を審査したりすることで質の高い商品の取引を可能にしています。

2つ目は、直接取引とは仕入れ方法が異なるため、慣れる必要があることです。仕入れサイトではチャット型のコミュニケーションが一般的なため、チャットに慣れていない人は使いにくさを感じるかもしれません。

とはいえ使い慣れると、電話やFAXよりもスピーディーかつ効率的にやり取りができるため、ゆっくり慣れていくとよいでしょう。

 3つ目は、仕入れサイトの使い方によって、ほかの仕入れ先とのやり取りや在庫管理が煩雑になりかねない点です。

たとえば、直接取引を維持したまま仕入れサイトを活用すると、発注データや在庫データが分散されるため、二重発注や欠品などのリスクが高まります。管理の煩雑化を防ぐためには、取引データを一元管理できる仕組みが必要です。

ネクストエンジンのような、取引データを一元化できるサービスの利用も検討してみるとよいでしょう。