卸サイトは販路拡大に有効!卸サイトの特徴や活用方法、その他の販路拡大方法も

販路を拡大できること以外にも、業務の効率化を図れる点や、顧客データを販促計画に活かせる点もメリットです。
本記事では、卸サイトが販路拡大に期待できる理由や、卸サイトのメリット・デメリットなどを解説します。
卸サイトとは「小売業者に商品を販売するECサイト」

卸サイトの種類は様々です。多数のジャンルを取り扱う総合的な卸サイトもあれば、特定のジャンルに特化した卸サイトもあります。また、一般的には法人や個人事業主などビジネスを目的とする事業者を対象としており、一般消費者は利用できないことがほとんどです。
卸サイトを利用するには会員登録が必須です。会員登録にかかる費用はサイトによって異なります。無料で登録できるサイトも存在しており、「encer mall(エンサーモール)」もそのひとつです。
卸サイトで販路を拡大できる理由

卸サイトを活用すれば販路の拡大が期待できます。
オフラインだと対面営業が基本となり、営業できる範囲が限られてしまいます。しかし、インターネットを活用する卸サイトであれば、エリアを問わずにアプローチできるため、新規顧客の開拓が容易になります。インターネット環境さえあれば発注できるためユーザーも多く、幅広い販路を獲得できるでしょう。
また、自社で構築したWebサイトより既存の卸サイトの方がマーケットが広いため、高い集客力がある場合も多いです。卸サイトに出店するだけで新規顧客を獲得できる可能性もあります。卸サイトの知名度やマーケットの広さゆえ、顧客からの信頼も得やすいでしょう。
卸サイトには、エリアを限定せずにアプローチできる、高い集客力があるといった特徴があるため、全国的な販路拡大に役立つのです。
卸サイトに登録する3つのメリット

卸サイトに登録すると、業務効率化や商品販売の面でメリットがあります。その中でも特に大きなメリットを3つあげて解説します。
・業務の効率化を図れる
・顧客データを販促計画や商品開発に活かせる
・顧客の利便性が向上する
卸サイトを活用することで自社の課題を解決できるか、検討してみてください。
業務の効率化を図れる
一つ目のメリットは、卸サイトの利用によって業務を効率化できることです。
販路を卸サイトに一本化すれば、電話やFAXで受発注する必要がなくなり、電話対応や注文書の転記などアナログな業務の削減につながります。
電話やFAXの場合、受注側の都合に関係なく対応する必要がありますが、卸サイトを利用すれば、受注側の都合が良いタイミングで対応できるようになります。結果的に、よりコアな業務に時間を割けるようになり、生産性の向上も期待できるでしょう。
さらに、電話やFAXで受発注を行うと、聞き間違いや入力ミスなどが起こることも少なくありません。卸サイトなら受発注に関する業務を自動化・簡略化できるため、ヒューマンエラーを防げて、正確性を担保しやすくなります。人為的ミスに対応する時間を減らせるほか、顧客からの信頼性も上がるでしょう。
encer mallの場合、複数のネットショップを一元管理できる「ネクストエンジン」と連携が可能です。商品や在庫のデータを一括管理できることで、卸業務の効率化が加速します。
顧客データを販促計画や商品開発に活かせる
二つ目のメリットは、卸サイトから得られる顧客データを販促計画や商品開発に活かせることです。
電話やFAXによる発注やオフラインでの販売といった従来の手法では、顧客に関する情報を一か所に蓄積するのは容易ではありません。情報が分散している状態では、顧客データを分析しようとしても時間や手間がかかってしまいます。適切に情報を参照できなければ、正確な分析結果は得られにくいでしょう。
卸サイトなら、どのエリアから購入されているか、何割の顧客が購入に至ったかなどの販売データがサイト内に蓄積されていきます。販売データを容易に抽出・分析できるため、売り上げ改善のために販促計画を立てたり、より売れそうな商品を開発したりすることも可能です。
顧客の利便性が向上する
卸サイトに登録する三つ目のメリットは、顧客の利便性が向上することです。
顧客が電話やFAXで発注する場合、対応してもらえるのは受注側の営業時間内に限られます。また、発注のたびに電話をかけたりFAXを送ったりする必要があり、手間がかかります。
卸サイトなら、24時間365日いつでも発注側の都合がいいタイミングで注文することが可能です。オフライン営業の合間といった会社以外の場所でも、インターネット環境さえあれば卸サイトを利用できるため、顧客の利便性が高まります。
さらに電話やFAXの場合、受注側の企業に納期や在庫などを確認してから、発注の量や時期を調整することになりますが、卸サイトなら納期や在庫などを自分で簡単に確認できるため、少ない工数で発注の調整が可能です。
顧客が都合の良いタイミングで手軽に発注できることで、受注側も機会損失を防げます。
卸サイトに登録する2つのデメリット

卸サイトへの登録にはデメリットも存在します。ここでは以下2つのデメリットを紹介します。
・競合との差別化が難しくなる可能性がある
・「イメージと違った」と思われる場合がある
・卸サイトへの登録を検討する際の参考にしてください
競合との差別化が難しくなる可能性がある
一つ目のデメリットは、競合との差別が難しくなる可能性があることです。
卸サイトは利便性が高いため多くのメーカーや卸業者が活用しています。自社と同じ商品を販売する競合が存在することも十分考えられるでしょう。競合がいる場合、自社から購入してもらうために差別化について考える必要が出てきます。
競合が多いと差別化が難しくなり、価格競争が発生することも考えられます。既存顧客の流出を防いだり新規顧客を獲得したりするには、ブランディングや価格設定などの見直しが必要です。自社ならではの価値を提供することも求められます。
「イメージと違った」と思われる場合がある
二つ目のデメリットは、「イメージと違った」と思われる場合があることです。
オフラインだと顧客は実物を見た上で購入できますが、卸サイトだと実物を見られません。画像や商品説明を見ただけで発注することになるため、サイズ感や色味などがイメージと違うと感じてしまうリスクはゼロではないでしょう。
encer mallを利用すれば、画像と実物でイメージが異なる問題を防げます。「ブランドページ機能」を活用しブランドごとに世界観やコンセプトを表現することで、商品説明だけでは伝えきれない情報も顧客にアピールしやすくなります。顧客は世界観やコンセプトを理解した上で購入できるため、イメージが異なって失敗した……といった事態を防げるでしょう。
販路拡大に卸サイトを活用する方法

販路拡大に卸サイトを活用する手順は以下の通りです。申込み以降の手順はencer mallを例に紹介します。
1. 卸サイトを選ぶ
2. 卸サイトに申し込み、審査結果を待つ
3. 商品を登録する
4. 基本情報を登録する
最初に卸サイトを選びましょう。卸サイトには様々な種類があるため、取り扱う商品や利用条件などを比較して、自社に合ったサイトを選択してください。複数の卸サイトを併用することもできるため、あわせて検討しましょう。
利用する卸サイトを決めたら申込みを行います。会社名・メールアドレス・電話番号などを申込フォームに入力してください。入力が完了したら審査が行われます。
審査が完了後、結果のメールが届きます。審査に通過できたら利用のための会員登録を行ってください。基本情報の入力やパスワードの設定などを行い、会員登録を完了させます。
最後に商品を登録していきましょう。商品説明の原稿を作成したり、商品の画像を用意したりして登録作業を行います。公開前には掲載内容に誤りがないか十分に確認してください。
ちなみに、encer mallの場合はネクストエンジンと連携させることで、出品作業を効率化できます。ネクストエンジンの「商品管理機能」に商品情報を登録しておくと、encer mallへの出品が簡単です。出品作業の負担が気になる場合は、自動化・効率化できるシステムもあわせて導入することをおすすめします。
【卸サイト以外】販路を拡大できる方法6選

卸サイト以外にも販路を拡大できる方法は複数あります。ここでは以下の6つの方法を紹介します。
・オウンドメディア・ブログ
・SNS
・オンライン展示会
・インターネット広告
・口コミ・紹介
・メール
これらは卸サイトと併用も可能です。自社のリソースにあわせて検討してみてはいかがでしょうか。
オウンドメディア・ブログ
販路拡大できる方法としてオウンドメディアやブログがあります。
たとえば、新規商品の入荷をニュースとして発信したり、会員にインタビューを行って取材記事を掲載したりするのもひとつの方法です。商品の説明や自社のサービスだけでなく、様々な情報を発信できるのがオウンドメディアやブログの魅力です。
SEOを意識して記事を作成することで、検索結果の上位に記事が表示されるようになります。Web検索で認知される機会が増えれば、新規顧客の獲得にも繋がるでしょう。
オウンドメディアやブログは、サーバーやドメインの維持費用のみで運営可能で、多額の初期費用は不要です。費用を押さえられる点は、オウンドメディアやブログのメリットと言えます。
SNS
販路を拡大できる方法としてSNSも挙げられます。InstagramやXなどで情報を発信すれば、興味を持ったユーザーが顧客となる可能性もあります。投稿が拡散されれば、自社について知らなかった大勢の人へも認知を拡大することが可能です。
またSNSなら、SNS上で集客から販売まで完結できる「ソーシャルコマース」という仕組みも活用できます。卸サイトやECサイトに移動しなくても商品を購入できる手軽さは、ソーシャルコマースの魅力です。
ただ、定期的に更新する必要がある点はSNSの難しさと言えます。投稿が流れるスピードが速いため、1週間もしくは数日おきに投稿する必要があります。
SNSに投稿する際は炎上にも注意が必要です。くわえて、私用アカウントとの混同によってプライベートな投稿をしてしまうなどのリスクにも注意してください。
オンライン展示会
オンライン展示会も販路拡大に役立つ方法のひとつです。
オンライン展示会は、ZoomやGoogle Meetなどのツール、InstagramやXなどのSNSで開催できます。場所や時間の制約が少なく、開催コストが抑えられる点は、開催側にとって大きなメリットです。一方、顧客側にもオフライン展示会よりも手軽に参加できるメリットがあります。
オンライン展示会中に商品を着用したり実物をカメラの近くで紹介したりすれば、サイズ感や色味をよりリアルに伝えることが可能です。また、オンライン展示会の動画をオウンドメディアやSNSに残すと、リアルタイムで参加できなかった顧客へもアプローチが可能になります。
インターネット広告
インターネット広告も販路拡大の方法として有効です。広告出稿を行うことで、認知度の拡大や購買意欲の喚起を期待できます。インターネット広告は、基本的に広告画像や文言などを作成すれば配信可能です。ターゲットを絞って広告を表示させたり、広告の効果をこまめに分析したりできる点は、インターネット広告ならではのメリットです。
また、インターネット広告には、リスティング広告・動画広告・SNS広告など様々な種類があり、リーチできるユーザー層が異なります。自社の商品・サービスに適したものを選べば、ターゲットとなる層に広告を効果的に届けることが可能です。
口コミ・紹介
取引先から口コミを投稿してもらったり、見込み客を紹介してもらったりすることで、販路拡大に繋がる場合もあります。商品やサービスの魅力を口コミという方法で第三者から発信してもらえると、自社や商品・サービスに対する信頼を獲得しやすいでしょう。見込み客の購買意欲を高めたり見込み客との接点を作り上げたりといったことも期待できます。
また、取引先から見込み客を紹介してもらえるケースでは、ある程度の信頼が担保された状態で取引を始めることが可能です。新規で顧客を開拓するよりも、手軽に質の高い顧客を獲得できるでしょう。ただ、見込み客とトラブルになった場合、紹介してくれた取引先とも関係が悪化するリスクもあるため注意してください。
メール
自社の説明や商品・サービスの紹介などをメールで発信すれば、多くの見込み客にアピールでき、販路拡大につながります。メールなら、メールアドレスさえ入手できれば始められる上、継続的に見込み客とコミュニケーションできます。労力や費用を押さえつつ、長期にわたって見込み客にアプローチできる点はメールのメリットです。
また、メールを開いたりメールから商品を購入したりといった、メール受信後の見込み客の行動も分析できます。分析結果は、反応率が高いメールの作成やメールを送信するターゲットの選別などにも活用できます。精度を高めていけば、メールから新規顧客を獲得する可能性も高まるでしょう。
販路拡大にともなう業務負担を軽減するには?

販路を拡大しようとしても、在庫管理や受注処理などのバックオフィス業務が手間となり、販路拡大に着手できないケースは多く見られます。
このような販路拡大にともなう業務負担は「ネクストエンジン」の活用で軽減できます。ネクストエンジンは、複数のネットショップを一元で管理できるシステムです。
たとえば「受注処理機能」では、商品が注文されたら自動的にシステム内に取り込まれ、出荷できる状態まで処理されます。また「在庫管理機能」を利用すると、入庫後に商品の在庫数が自動で反映され、各店舗の在庫数を常に最新状態に保つことが可能です。他にも「商品登録」や「決済サービスの連携」など、業務負担の軽減に役立つ200以上の機能が搭載されています。
販路拡大に注力するために、販路拡大時にネックとなるバックオフィス業務の自動化を検討してみてはいかがでしょうか。
卸サイトを活用して販路を拡大しよう

卸サイトを活用するとエリアを問わず営業できるため、オフラインのみでの営業に比べ、新規顧客を獲得しやすくなります。新しい販売経路を得られることで、売り上げの増加も見込めます。事業の拡大や社会的認知度の向上にも繋がるでしょう。
販路を拡大したいメーカーや卸業者の方は、卸サイトの活用を検討してみてください。